スコットランド女子サッカー、イングランドへの選手流出は「問題」か「好機」か
スコットランド女子プレミアリーグ(SWPL)からイングランドへの選手流出が止まらない。今夏だけで、イングランド2部のイプスウィッチ・タウンがSWPLから6選手を獲得。セルティックのエマ・ロートン、ハーツのジョージア・ハンター、ベイリー・ハッチンソン、ジョージア・ティムズ、さらにハイバーニアンからロージー・リビングストンとエイリッド・アダムスが加わり、一気に“スコットランド色”を強めた。
ハイバーニアンは主力ストライカーのキャスリーン・マクガバンも同じ2部のニューカッスル・ユナイテッドへ。レンジャーズからはミア・マコーレイがWSLのアストン・ヴィラへ移籍。まさに“流出ドミノ”と言っていい状況だ。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon しかし、SWPLのマネージングディレクター、フィオナ・マッキンタイアはこれを悲観していない。「才能を失いたくはない。だが、世界で最も潤沢な資金を持つリーグの隣にいる以上、選手たちがスコットランドから来ているという事実は、我々のリーグの水準の高さを証明している」と、新シーズン開幕会見で語った。
理想的には最高の選手に国内に残ってほしいとしつつも、「SWPLの優先事項は高い競技水準を維持すること。しかし、選手たちがイングランドでより恵まれた環境を求めるのは当然だ」と冷静に受け止める。その上で、クラブが選手育成の対価として移籍金を得られる仕組みを「経済モデルの一部にしていく」と強調。現状、夏の移籍の大半は補償金不要のフリー契約だが、「将来は選手売却が新たな収入源になる」と展望する。
また、マッキンタイアは流出が若手の台頭を促す好循環を生むと指摘。「ハーツはチャンピオンズリーグ予選で非常に若い選手たちを起用し、素晴らしい結果を残した。ああしたチャンスは、他の選手が去ったからこそ生まれる」。
「スコットランドを才能の宝庫にする。去る選手が代表チームを強くし、空いたポジションに若いスコットランド人が挑戦する。それこそがポジティブなサイクルだ」と語り、新シーズン開幕(8月16日)を前に、むしろ前向きなメッセージを発信した。
イングランドへの“人材供給国”となりつつあるスコットランド。しかし、その流れを「損失」ではなく「投資の回収」と捉える視点が、リーグの未来を変えるかもしれない。
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