横浜の名将・渡辺元智さん逝く 松坂、筒香ら40人超のプロを育てた甲子園51勝の巨人
神奈川・横浜高校の黄金時代を築いた名将が、静かにその幕を閉じた。渡辺元智さんが17日、81歳でこの世を去った。関係者がスポーツ報知の取材に明かした。
渡辺さんは横浜高で外野手としてプレーした後、神奈川大で肩を故障し野球を断念。コーチを経て1968年から母校の監督に就任した。その指導者人生はまさに偉業の連続だった。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 73年センバツでは初出場初優勝という衝撃的なデビューを飾る。80年夏はエース・愛甲猛(元中日)を軸に全国制覇。そして98年、怪物・松坂大輔を擁して春夏連覇を達成。甲子園では春3度、夏2度の頂点に立ち、通算51勝は歴代5位タイという輝かしい記録を残した。
指導者生活50年の節目となった15年夏に勇退するまで、渡辺さんが育てた教え子たちは数知れず。甲子園に出場し、その後プロの世界に飛び込んだ選手は実に40人を超える。
その顔ぶれを見れば、いかに渡辺さんの指導力が卓越していたかが分かる。松坂大輔(西武、ソフトバンク、中日)、成瀬善久(ロッテ、ヤクルト、オリックス)、涌井秀章(西武、ロッテ、楽天、中日)、筒香嘉智(横浜、DeNA)――これらのビッグネームはすべて渡辺監督の教え子だ。さらに近藤健介(日本ハム、ソフトバンク)や柳裕也(中日)ら、現在も第一線で活躍する選手たちも、横浜のグラウンドで渡辺さんの指導を受けた。
プロ野球選手を輩出した年を振り返っても、その層の厚さに驚かされる。98年組は松坂、小山良男、小池正晃らがズラリ。03年組には成瀬、涌井、石川雄洋が名を連ねる。08年組には筒香、倉本寿彦がいる。まさに「横浜からプロへ」というパイプラインを、渡辺さんは半世紀にわたって築き上げてきたのだ。
松坂の「平成の怪物」と呼ばれた衝撃的な投球、筒香の豪快なアーチ、涌井の粘りの投球――それぞれのプレースタイルは違えど、その根底には渡辺監督が叩き込んだ「横浜魂」が息づいている。
甲子園の土を何度も踏みしめ、涙と歓喜を見届けてきた名将の功績は、これからも高校野球史に燦然と輝き続けるだろう。横浜高校のユニフォームを着たすべての選手たちの心に、渡辺元智さんの教えは永遠に生き続ける。
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