鳴門渦潮・有馬凜人、甲子園マウンドに立てず涙「来年絶対やり返す」ドラフト候補の兄・伽久への誓い
第108回全国高校野球選手権大会2回戦、甲子園の土を踏んだ鳴門渦潮。霞ケ浦に1-5で敗れ、夏の夢は閉じられた。しかし、ベンチでその幕切れを見つめた背番号11の右腕に、来年への炎が静かに灯った。
有馬凜人投手(2年)は、目を真っ赤に染めてグラウンドを見つめていた。今秋のドラフト候補として注目を集める立命大・有馬伽久投手(4年)の実弟。兄と同じく甲子園のマウンドに立ちたかったが、この日も登板の機会は訪れなかった。徳島大会決勝では1イニングを任された最速142キロ右腕も、甲子園では絶対的エース・西村大輝(3年)が全イニングをひとりで投げ抜いた。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 「自分としては甲子園で投げたかった。でも、実力がないので。まだまだ課題が山ほど見つかりました」
言葉の端々に悔しさがにじむ。兄・伽久は2022年夏の甲子園で母校・愛工大名電を8強に導いた。その兄を応援するためアルプススタンドに足を運んだ経験を持つ凜人は、今度はベンチから同じ景色を目に焼き付けた。「お兄ちゃんもこの光景を見ていたんだな」と感動を覚える一方で、心に強く刻まれたのは違う思いだった。「自分はマウンドからの景色をまだ見られていない。来年絶対やり返したい。その気持ちでいっぱいです」
チームを背負って力投した西村の背中も、忘れられない。「今大会ずっと一人で投げてもらった。言葉じゃなくて『こういう風に投げるんだぞ』って、投げる姿そのもので教えてくれた気がします」
憧れの兄と、先輩エース。二人の背中を追いかけるために、凜人は甲子園の土を持ち帰らなかった。「悔しい。だから来年、絶対にやり返してやる」。
甲子園出場が決まった時、兄からは「出番があったらお前のピッチングをして頑張れ」とメッセージが届いた。その兄に今、凜人はこう伝えようとしている。「まだまだお兄ちゃんには届かなかった」。来年の夏、同じマウンドで花開くリベンジの物語を、心に誓って。
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