【巨人】涙の別れ…15年在籍の全東日通訳退団、李承燁コーチ支えた男の“夢のような時間”
巨人を支えてきた言葉の架け橋が、その役目を終える。
足掛け15年にわたり巨人軍で通訳を務めてきた全東日(ジョン・ドンイル)氏が、一身上の都合で退団する。30日にジャイアンツ球場で行われた1軍全体練習前、ナインや首脳陣、スタッフらにあいさつを済ませた全氏は「素晴らしい経験、思い出ばかりです」と目に涙を浮かべ、長年在籍した球団への感謝をにじませた。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 日本語、英語、韓国語を操る全東日氏。今季は韓国球界の英雄・李承燁(イ・スンヨプ)打撃コーチとウィーラー打撃コーチの通訳を担当。近年はポランコ(現ロッテ)らの通訳も務めた。巨人との縁は2012年、韓国・サムスンのクォン・オウォン氏が2軍でコーチ研修を行った際に期間限定で入団したことにさかのぼる。そのとき、偶然、マシソンと英語で会話する姿を別の通訳が目撃。それがきっかけで球団から「来年から一緒にやる?」と声がかかり、13年から正式に入団した。
「なかなか僕の経験では、こういう仕事は想像もしていなかった。すごい偶然でもらった機会でした」と全氏はしみじみと振り返る。15年近く在籍し、多くの選手やコーチに携わってきた中で感じたのは、野球人の温かさだった。「野球をしている人はみんな優しいですし、心が温かい。みんなに良くしてもらったので。本当にいろんな経験ができましたし、いろんなところにも行かせてもらいました」。
特に、同じ韓国出身の全氏にとって李承燁コーチは「韓国では松井(秀喜)さんみたいな存在。今年一番近いところでサポートして、夢みたいな時間でした」と感慨深げに語る。英雄の近くで支えた日々は、かけがえのない宝物となった。
チームはこの日、DeNA戦(東京ドーム)から後半戦がスタート。現在阪神と同率首位で、激しい優勝争いの真っただ中だ。全東日氏は「優勝しかないです。テレビなどで見ながら応援していきます」と、愛する巨人の戴冠を願い、別れの言葉を残した。
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