小結・義ノ富士、熊本地震で実家半壊「死ぬかと」も土俵で故郷に元気を届ける
大相撲・夏巡業が岐阜市でスタート。熊本・宇土市出身の小結・義ノ富士(25)=伊勢ケ浜=が、7月28日に発生した最大震度7の「令和8年熊本地震」に帰省中に巻き込まれ、実家が半壊するなどの被害を受けたことを明かした。神妙な面持ちで語ったその口調には、故郷を思う強い決意が込められていた。
地震発生時、義ノ富士は外出中だった。「ドーンという音がして、1回突き上げられるようにして、大きな縦揺れが起こって、久々に驚きました」と振り返る。道は至る所で通行止め、電車は脱線。家の周りは停電し、「死ぬかと思いました」と当時の恐怖を語った。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro 父親が宇城市内で営む焼き肉店も被害を受けた。床には割れた皿やグラスが散乱し、義ノ富士も片付けを手伝った。電気はすぐに復旧しクーラーは使えたが、宇土市の実家は深刻だった。家は傾き、窓ガラスは外れて戻らず、トイレも使用不能。ガラスの破片が床に散らばり、簡単に家の中にも入れないという。「台風や雨が来てもしのぐことはできないし、もう一度大きな地震がきたら、終わってしまいます」と、厳しい現状を語った。
地震後は被害の少なかった親戚宅に寝泊まりしたが、夜中に何度も余震で起こされ、熟睡できない日々が続いた。スマホからはたびたび地震警報が鳴り響き、最終的には電源を落としたという。巡業に備えて熊本空港から岐阜入りした際には、「久々に安眠することができました」と安堵の表情を見せた。
今後の支援について尋ねられると、「みんな県に募金をしているが、自分は家がやられているので、まずは自分の家族の寝る場所を何とかできたら」と胸の内を明かした。そして、地元の人々から「相撲で元気づけられるように」と言われたことを受け、「それしか自分にはできないので、明るいニュースを届けられたら」と、土俵での活躍で故郷に希望を届けることを誓った。
義ノ富士は2001年生まれの25歳。文徳高、日大を経て学生横綱に輝き、伊勢ケ浜部屋に入門。昨年夏場所に幕下最下位格付け出しで初土俵を踏むと、十両を2場所連続で制してスピード入幕。今年の名古屋場所では見事新小結に昇進した。しこ名には「義理人情」の「義」と、部屋伝統の「富士」が込められている。185センチ、157キロの大型力士は、今度は土俵の上で故郷を揺さぶる。
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