大阪桐蔭OB・田中公隆監督、聖隷クリストファーで夏初采配も初勝利ならず
甲子園の夏は、時に残酷な結果をもたらす。8月6日、全国高校野球選手権大会第2日の1回戦で、聖隷クリストファーは佐野日大に0-1で惜敗。今春から指揮を執る田中公隆監督(52)にとって、夏の甲子園初采配は白星で飾れなかった。
エース・高部陸(3年)が好投を見せるも、守備のミスが重なり1点を失う。打線も相手投手に6安打に抑えられ、完封負けを喫した。試合後、田中監督は「勝てなかったのは監督の責任。もっと、うまく選手たちを導いてあげられなかった」と、ナインを思いやる言葉を口にした。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 田中監督にとって、甲子園は特別な場所だ。2004年のセンバツでは監督代行として母校・大阪桐蔭を率いて聖地に立った。それ以来の甲子園は、指導者としての“分岐点”を経た上での舞台でもあった。
転機は2022年。21年春に聖隷クリストファーの副部長に就任し、同年秋の東海大会で準優勝。甲子園出場が有力視されながら、翌年1月のセンバツ選考委員会で落選という憂き目に遭った。「信じられなかった。選手には切り替えようと言っても、簡単に切り替えられるものではなかった」と当時を振り返る。そのショックから、ボールを投げられなくなった選手もいたという。「野球を嫌いになった選手もいたと思う」と話す田中監督は、選手たちの“痛み”を一番近くで感じたからこそ、より選手の目線に立った指導を心がけるようになった。
前監督の上村敏正校長(69)からタクトを託され、教え子たちとともに県大会連覇を達成した。しかし、甲子園での1勝は来春以降に持ち越しとなった。「もっと基本に忠実のチームを作らないと」と語る田中監督は、一から出直しを図る。
聖地での初勝利はならなかったが、田中監督の挑戦はまだ始まったばかりだ。大阪桐蔭のOBとして、そして指導者として、この日の悔しさを糧に新たな一歩を踏み出す。
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