ウェストハム、壮絶オーナー争いの幕開け!開幕直前の舞台裏
ウェストハムが14年ぶりにチャンピオンシップ(英2部)のピッチに立つ。開幕戦はクラブ史上最多のシーズンチケット販売(5万枚)を記録するなど、ファンの期待は高い。しかし、クラブの内情はまるで昼ドラのような複雑な経営権争いに揺れている。
まず、この夏のピッチ上の動きを見てみよう。ヌーノ・エスピリト・サント監督が契約延長、キャプテンのジャロッド・ボーウェンも残留を決断。新戦力としてマノル・ソロモンとジョエル・フェルトマンを獲得し、チームは強化された。一方でマテウス・フェルナンデスがトッテナムへ、クリセンシオ・サマービルがサウジアラビアのアル・ヒラルへと移籍。それでも降格にもかかわらずファンは前向きで、開幕戦の観客動員(リーグカップ1回戦)は5万3369人と大会記録を1万8000人以上も更新した。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon しかし、喜びばかりではいられない。クラブの未来を左右するのは、複雑な株式争奪戦だ。事の発端は、6月13日にデイビッド・サリバン共同会長が辞任したこと。BBCとタイムズの調査報道で7人の女性から性的搾取・略奪的行為の告発を受けたためだ(サリバン氏は強く否定)。残る共同会長のヴァネッサ・ゴールド氏とダニエル・クレティンスキー氏は「クラブの未来を守る」と声明を出した。
クレティンスキー氏(ロイヤルメール所有者、現在27%保有)は、ゴールド氏(25.1%)と合意し、自身の持ち株を43%に増やして筆頭株主になる計画だった。残る株主(トリップ・スミス氏、ダニエル・ハリス氏、テリー・ブラウン氏)も支持していた。ところが、この合意は実現しなかった。
8月1日、ゴールド氏が「当初の合意や他の選択肢は実現できなかった」として、元ニューカッスル共同オーナーのアマンダ・ステイブリー氏率いるコンソーシアムに全株式を売却すると発表。クレティンスキー氏は「不快だ」と反応し、選択肢を検討中だ。翌3日にはクレティンスキー氏が同国人のヤクブ・ハブラント氏に自社株の2%強を売却。この動きは、クラブの複雑な株式買取契約をかいくぐる狙いがあると見られる。
ウェストハムの株式には「優先購入権」と「買取義務」の2つの仕組みがある。まず、株主が売却する場合、まず既存株主に同じ条件で30日間提示しなければならない。理論上、サリバン氏(最大株主38.8%)がゴールド氏の株式の半分強(13%)を買えば、50%を超える。クレティンスキー氏も追加購入できる。しかし、サリバン氏に対する告発を理由に、独立規制機関が介入する可能性もある。
さらに、株式の50%を超えた場合、残りを大幅に高い価格で買い取る義務が生じる。クレティンスキー氏はハブラント氏との取引で、この50%ルールを回避し、ゴールド株取得後も49%未満に抑えようとしている。ただし、このハブラント株売却も優先購入権の対象となる。
さらに、ステイブリー氏のコンソーシアムがサリバン氏の株式にもオファーを出したとの噂もある(未確認)。誰が何を狙っているのか、現時点では誰も戦略を明かしていない。
長年のサポーターは語る。「今夏、あの憂鬱な時期に線を引き、全員が同じ方向を向いてシーズンに臨む絶好の機会があった。なのに、取締役会でまたウェストハムのメロドラマが繰り広げられている。まるで『イーストエンダーズ』だよ」。
ピッチ上では希望に満ちているが、オフィスでは泥沼の権力争い。14年ぶりの2部挑戦は、ファンにとってまさに胸が熱く、そして頭が痛いシーズンになりそうだ。
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