プレミアリーグ移籍金総額が過去最高更新へ!チェルシー主導の大型補強劇
プレミアリーグの移籍市場が、まさに熱狂の渦に包まれている。サマーウィンドウの残り期間が2週間以上ある段階で、クラブの総支出額はなんと21億4000万ポンド(約4000億円)に到達。これは2024年夏の19億8000万ポンドをすでに上回り、過去最高を記録した昨夏の31億4000万ポンドにも迫るペースだ。
FootballTransfers.comのポール・マクドナルド氏がBBC Sportに提供したデータによれば、この数字は2022年(19億4000万ポンド)、2021年(11億3000万ポンド)、2020年(13億2000万ポンド)を上回る。唯一、2023年の23億6000万ポンドと昨夏の記録だけが上に位置するが、新記録樹立も十分視野に入っている。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon しかし、注目すべきは「金額」だけではない。そのお金の「流れ」が、欧州サッカーの勢力図を如実に映し出している。
イングランドと欧州他リーグの差は、もはや隔絶している。プレミアリーグが今夏に費やした21億4000万ポンドに対し、セリエAは7億8000万ポンド、ラ・リーガは5億1500万ポンド、ブンデスリーガは5億500万ポンド、リーグ・アンは4億1200万ポンド。つまり、イングランドのトップリーグは、他の欧州4大リーグの合計額をすでに上回っているのだ。
その中心にいるのはチェルシーだ。今夏だけで3億4800万ポンドを投じ、他クラブを圧倒。トッテナムが2億2800万ポンド、アーセナルとマンチェスター・シティがそれぞれ1億5100万ポンドで続く。チェルシー、トッテナム、シティはいずれもクラブ史上最高額の移籍金を更新した。
ビッグクラブだけではない。アストン・ヴィラ、ブレントフォード、ブライトン、リーズ・ユナイテッドもクラブ史上最高額の選手を獲得。昇格組のコヴェントリー・シティ、ハル・シティ、イプスウィッチ・タウンも同様で、プレミアリーグ全体に資金力が浸透していることを示している。
もう一つの顕著なトレンドは、プレミアリーグ内での移籍の活発化だ。今夏のクラブ間取引額は7億8500万ポンドに達し、12の大型移籍のうち8件がリーグ内での移籍となっている。ビッグ6(アーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム)は、ビッグ6以外のプレミアクラブから選手を獲得するために5億4650万ポンドを支払った。昨シーズンはこの数字が過去最高の6億4700万ポンドに達しており、その勢いは衰えない。
象徴的なのが、2026年ワールドカップに出場したイングランド代表選手たちの動きだ。モーガン・ロジャーズはアストン・ヴィラからチェルシーへ、エリオット・アンダーソンはノッティンガム・フォレストからマンチェスター・シティへ移籍。かつてニューカッスルで中盤を組んだサンドロ・トナーリとブルーノ・ギマランイスは、それぞれトッテナムとアーセナルへと北ロンドンの対立軸に分かれた。2016年以降、ビッグ6が他プレミアクラブに支払った1億ポンド超えの移籍金は7件あるが、そのうち3件が今夏に集中している。
こうした「内需」の拡大には、明確な論理がある。すでにプレミアリーグで実績を残した選手は、適応リスクが低い。一方、売却クラブにとっては高額な移籍金が収入となり、スカッドコストや収益性のルールのもとで再投資の柔軟性を生む。
総支出だけでは見えない部分もある。プレミアリーグ全体の収入は12億8000万ポンドで、純支出は8億5600万ポンド。それでも他のリーグを圧倒する。セリエAの純支出は3億2000万ポンド、ラ・リーガは1億8500万ポンドで、ブンデスリーガとリーグ・アンは純売り手だ。
個別では、チェルシーの純支出はマイナス2億950万ポンドで最大。アーセナルが1億1160万ポンド、マンチェスター・シティが9200万ポンドと続く。チェルシーの過去5シーズンの累積純支出は約9億7700万ポンドに達し、突出している。
逆に、ニューカッスルは今夏2億2600万ポンドの収入、アストン・ヴィラは1億9950万ポンド、ノッティンガム・フォレストは1億2300万ポンドの収入を得ており、ヴィラは1億980万ポンドのプラス収支でトップだ。
昨夏の31億4000万ポンドという記録はまだ遠いが、残り期間を考えれば到達も不可能ではない。少なくとも今夏は、プレミアリーグのクラブが欧州のどこよりも猛烈に動き、移籍記録を次々と塗り替えている。そして、その最大の取引相手は、同じプレミアリーグのクラブ自身である。この「内輪のマネーゲーム」は、イングランドサッカーの新たな常態となりつつある。
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